人気ブログランキング | 話題のタグを見る

コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳

コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_13484857.jpg

コロナ禍でがんばる山小屋応援山行第二弾。
なお、今回は来年の縦走の布石として行ったので、自分ための覚書を兼ねて無駄に長い記事になります。




平日なら駐車場はガラ空きだろう、という考えは甘かった。
6時半頃に無料の登山者用駐車場に着くと「うっそーーー!いっぱいやんか!(;;) 今日って何の日?」
情報収集した結果、前日の夜はかなり空きがあり、朝5時ころから埋まり始め6時にはほぼ満車になったとのこと。
その前の日も同じ状況だったそう。6時半頃ノコノコとやって来る奴の駐車場などあるはずがない(;;)
でも、駐車場運はある方なので、今回もギリギリでピットインに成功。後続車は残念な結果に。
駐車場が満車の割りに、登山道に人影はほぼなく、時折抜かすか、すれ違うかでほぼ一人旅。みんなどこへ行ったの?
でも、双六小屋の泊り客は、ざっと見て50人くらいはいたし、丸一日誰にも会わないという赤石岳とは違います。
そこはやはり北アルプス。平日に来てもそれなりに入山者がいました。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_13402383.jpg


逆さ槍で有名な鏡平の池。最初に見たときは、「きれい!」と感動したけれど、仙人池の逆さ剱を見てからは「ふ~ん」程度の感慨しか湧きません。
人間って贅沢な生き物だなあ。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_14393655.jpg

今回踏んだピーク、双六岳.三俣蓮華岳.樅沢岳の3峰とも展望最高!
逆に言えば、ガスっていたら何の価値もないかな。
双六岳と三俣蓮華岳からの展望には大差はないので、どちらか一方でもいいかも。
なお、朝は、槍をバックに記念撮影をしようとすると逆光です。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_13552909.jpg
見事な逆光ぷり。次回は真っ昼間に来て再チャレンジです。


山頂からの景色もいいけれど、北アルプスの良さは縦走路の美しさ。自分が歩いてきた道を眺めてうっとりしたり、これから歩く道を見てわくわくしたり。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_15003543.jpg

コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_15004118.jpg

コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_15004617.jpg



今回も、コロナ禍で頑張る山小屋応援のために小屋泊。
剣山荘の徹底的な感染対策を見てしまうと、「これで大丈夫なのか?」と思ってしまったのは事実。
でも、この程度でなんとかなっていくのなら、ハードルが低くなって、今期休業した小屋も来期の見通しが立つかもしれません。
小屋側は、手洗いとマスクの着用を求めていましたが、意外とマスク着用していない人やあごマスクの人がいて、対面で飛沫を飛ばし合いながら話に夢中になっている人も。まずは、登山者自身が感染予防の意識を高めなければならないと思いました。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_14145407.jpg


コロナ対策の観点から、自炊室が閉鎖されていて、食事付きの宿泊が求められました。
登山者側からすると、飲食が一番こわい。感染するとしたら飲食時ではないかと思うのです。自炊にしたかった。
食事は、特にシールドの衝立もなく対面でおしゃべり自由。剣山荘は食事中の会話は自粛だったそう。
テーブルごとに置かれたお櫃から個々がご飯をよそうのですが、世話好きな人が勝手によそってくれちゃって「げげーー」でした。せめて手指の消毒をしてからにしてほしかったですよ。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_14351888.jpg


部屋は、ただ人数を減らしただけなので、保菌者がいれば間違いなく感染。壁の番号から推測するに、通常4人,最大7人分を1人の割り当てにしているのかな...。
経験はないけれど、繁茂期には布団1枚に2人とか3人とか言いますから、山小屋と下界の「密」には大きな隔たりがあるのかもしれません。
とりあえず、今回は大部屋に女性の単独者が4人でした。
寝具は、不織布の枕カバーはしてありました。シーツは特になく、肩のところだけ不織布を敷いてあるだけ。掛け布団も口元だけ不織布をかぶせてあるだけ。ただし、すぐにめくれてしまう簡易的なものなので、シュラフシーツの持参が好ましいと思います。
もちろん私は、持参のシュラフシーツに頭まですっぽり収まって寝ました。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_14065698.jpg


ちょっと感染対策が甘い気もしましたが、コロナ禍でなければ快適な小屋だと思います。
スタッフの対応も気持ちが良いし、食事もおいしいし、ポットのお湯が用意されていて無料で自由にもらえます。(ただし、消灯時に撤去され朝食の頃再び用意されるので早出の場合は注意)
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_14351231.jpg


軽食メニューも充実していて、ビール.ケーキ.本格的なドリップコーヒーなどなど。

広い乾燥室もあって、中に入るとすごい熱風が吹き荒れていて、5分で何もかも乾いてしまいそうな感じ。雨でずぶ濡れになってもテントの中で着干しが当たり前だった身からすると、山でこんな快適な思いをしてよいのだろうか?と思ってしまいました。
ちゃんとした更衣室もありました。でも、山にお着替えなんて持ってくる?着の身着のまま着干しが私のスタンダートです。
トイレは、建物内にあり、水洗?でトイレットペーパーが流せます。使用済みのぺーパーを横の箱に入れるタイプではないです。

ところで、スリッパがなかったけれど、これはコロナ対策?

なお、朝食を弁当に替えてもらうと200円高くなります。朝食は1000円だけれど弁当は1200円。
あまり小屋食を利用したことがないからわからないけれど、どこもそんな感じなのでしょうか?200円は折り代かなあ。
ちなみに私は、自炊の時でも小屋内で朝食を取らずに、途中の景色の良いところで食べる派です。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_15472637.jpg


この小屋の最大の利点は立地だと思います。双六岳が目当ての登山者だけでなく、1日目に黒部五郎小舎や三俣山荘まで歩き切れない登山者にも利用価値ありです。

テント場はロケーションも良く平地で快適そう。ただし、立地的にまともに風が当たるので、強風の時はテントが揺れそう。
ちなみに冬季小屋は、小屋から少し離れた別棟。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_14152684.jpg




あーそうだった。この鏡平からの石ゴロゴロの長い下り、うんざりするのだった。前回もうんざりして「ココはもうないな」と思いました。今回もうんざりでした。
そして、小池新道登山口からの長い消化試合の林道歩き。これもうんざり。
でも、来年にはまたすっかり忘れていて、それを味わいに来ることでしょう。
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_15005843.jpg



双六岳~三俣蓮華岳(北アルプス) 2020.9.15~16
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_13185587.jpg

三俣蓮華岳から双六小屋に戻るには「双六稜線」「中道」「巻き道」の3つのルートがある。
ネーミングからしても地図からしても「巻き道」が一番楽そうに思える。ところが、実際はこの「巻き道」がえらい大変とです(・・)。
予想外にアップダウンが激しく、「えー、コレ、ほんまに巻き道なん?」という感じ。夕食まで時間があるから巻き道でちょっと散歩は、散歩じゃすまされない事態に(笑)
ちょっと散歩なら樅沢岳が無難。単なる通過ピークにすぎないけれど、小屋から30分ほどで展望が良かった。ここから日の出もいいかもなーと思った。




駐車場等
コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_13153722.jpg

地図は、奥飛騨温泉のウェブサイトから拝借しました。

新穂高センターが起点。ここに登山ポスト.トイレ.公衆電話がある。
駐車場はいくつか点在していて、第一候補は赤で囲んだP5の駐車場。無料の登山者用駐車場で、24時間出し入れ可能。一般登山シーズンには簡易トイレも設置される。新穂高センターまでは、徒歩10~15分くらい。
駐車場への入り口は、スノーシェードの途中にあり、「深山荘前」バス停を左折。「深山荘へ」の看板もある。
深山荘は、駐車場の川向うで、橋を渡る手前が駐車場への入り口。当然、奥の一番上が新穂高センターに近い。
カーナビは「深山荘」に設定。
第二候補は、新穂高センターの前にある緑で囲んだP3の駐車場。有料の駐車場の中では料金が一番安く済む。以前は1日500円だったと思うが、今は1日1000円らしい。それでも他よりは安い。
この駐車場の出庫時間は明確ではなく、激混みが予想される日には朝早くから開けてくれるが、他の駐車場で対応できる日は開いていないのであてにならないところが難点。閉門は夕方。これまた状況次第なので入庫の際に確認を。

どうしても無料でなくては嫌だという場合は、だいぶ歩くけれど青で囲んだ駐車場。いわゆる鍋平の駐車場と言われているところ。
ロープウェイの営業が始まってからの出発ならば、ロープウェイを使って鍋平から新穂高に上がる手もある。西穂高岳が目的ならばここに駐車すると、わずかながらロープウェイ代の節約になる。


道路状況
現在、旧道の安房トンネルが通行止めになっていて、有料道路の選択肢しかない。
(通行止めでなくても、私は有料道路を使うけれど...。たかだか600円くらいでクネクネするのはあほくさいからw)

福地温泉手前で工事通行止めがあり、福地温泉街が迂回路となっていて少しロス。


主な取水地
(1)笠新道登山口 (2)わさび平小屋 (3)秩父沢出合(沢の水を汲む) (4)鏡平山荘(有料)

コロナ禍の山・双六岳~三俣蓮華岳_e0351924_15373249.jpg



その他
今年は、エサの関係で熊が下に下りてきているようで、登山者の話によれば、「わさび平小屋の近くを歩いていた」とか「先月、樅沢岳の付近で見た」とか。
報道でも、上高地の幕営地でクマに襲われたとか折立の駐車場に出たとかあったからね。
とりえず鈴をリンリンさせながら歩いた。熊さんに「来ているからね。ここにいるからね。」とアピールしつつ。




by campanula2015 | 2020-09-20 13:30 | 山行記