ソロテント泊デビュー・光岳
「自分のテントを買って、ひとりでテント泊山行をしたい」
そう言ったとき、師匠は手放しで喜んでくれた。
買ってきたことを告げると、「一式持って俺の家に来い」
師匠の家のウッドデッキでテントを張る練習をした。「何度も教えた」と散々怒られながら張った。
「で、どこに行くの?」
「とりあえずお手軽に光岳」
「そうか、まあ無難だな。最初は行くことに意義があるからどこでもいい。」
「じゃあ山伏でもいいわけ?」
「そんなところで張っても面白くないでしょ。光岳でいい。」
帰り際に、「お土産だよ」と手渡されたのは、師匠の会の会報と遭難報告書だった。
そろそろ会に入ってほしいという無言の要望だということは気づいていたが、素知らぬふりをした。
だって、姑みたいなおばちゃんらに、どーでもいいことを あーだこーだ言われるのに我慢できない性分なんだもの。
南アルプスらしい静かでしっとりとした登山路であった。
これはトレーニング山行ではないので、急がずゆっくりと山を楽しんできた。
ゆったりと森の雰囲気を楽しんだり、登山者との会話を楽しんだり、雷鳥を探索してみたり。
光岳は、山頂そのものよりも、そこに至るまでの登山路が魅力的な山だ。
最後に仁田岳山頂から光岳を眺めて締めくくろうと思っていたが、午後から再び霧が上がってきたので、すでに登ったことがある仁田岳は端折ることにして、その分ゆったりと森の中の散歩を満喫してきた。
今回が初めての単独でのテント泊山行であった。
今まで共同装備として振り分けていたものを全部自分で背負うのだから、10cmくらい足が短くなった気がする。
最初なので入門編ということで、初心者向けの光岳にした。しかも茶臼小屋にテントを張りっぱなしにしてのピストン。テントを背負ったのは茶臼小屋まで。
無理をしない主義なのだ^^;
タケさんの強力なプッシュで購入を決めた新築の我が城。
今回はTJARと日程が重なってしまい、その応援関係の人が押し寄せて、沼平の駐車場も茶臼のテント場もあり得ない状況(・・)
我が城は通路に建てることとなったのであった。
TJARの参加選手の南アルプスの通過と日程が重なってしまい、良くも悪くもTJARに翻弄された山旅であった。
いろいろ問題点は多いと思うが、選手自体はマナーも良く、気さくな選手が多く何人もの選手と言葉を交わしたり、逆にこちらが励まされたり。なぜか丁寧なTJAR装備の説明を受けたり。
応援のファンのマナーの改善が今後の課題だろうと思った。
カーナビは「畑薙湖」でセット。
畑薙の臨時駐車場を通り過ぎ、ダム湖を通り過ぎ、一般車両通行禁止ゲートまで進む。
ゲートのすぐ手前に登山者用の駐車場が2か所ある。ゲート前に登山届の用紙とポストもある。
積雪量が少なく、春以降の雨も少なかったせいなのか、今年は茶臼の水場の水量が細い。
これで秋まで持つのか?という感じ。
光小屋手前の水場は枯れていなくて取水可能だった。ここの水はめっちゃおいしい水だった。
下山後は、お決まりの白樺荘の日帰り温泉。
そして、これまたお決まりの、たんぱく質とカルシウムと塩分補給にやまめおろしそば。
茶臼岳~光岳(南アルプス) 2016/8/11~13
・
by campanula2015
| 2016-08-13 23:30
| 山行記